
・生徒を健全に成長させるための一つの手段として考え、生徒とともに活動する中で、人間性を高めていく活動ととらえる。 部活不要諭…明確な不要論がなく、問題が多く、解決困難な様相なので、学校(教育)から部活動を排除したいという意見の方向になっている。 ・ 必要なら、学校教育活動としての位置付けをはっきりすべきである。時間・費用・保障問題を整理・確保し、全教師で指導すべきである。条件整備ができないものは不要と考えざるを得ない。 ・ 教師への負担が大きく、対応しきれない。また、運動部顧問を希望してくれる教員が少ない。 ・ 部の開設数を縮減しようとしても、ままならない。 ・ 中体連専門委員会で、全国・近畿での上位入賞することだけが話題の中心で、強化練習会や総体そのものも全てそのためにある印象を受けた。果たしてそれでよいのかという疑問とむなしさを感じた。 ・ 時間外の活動が主になる現状で、手当が出ているというものの教師の熱意に期待せざるを得ない状況では、いきづまりは当然である。 ・ 部活動に対する重要性の認識が、年々薄れてきている。指導教員の高齢化も問題である。 ・ 学校全体にかつてより、部活動に対して消極的な雰囲気が漂っているようにみえる。 ・活動費の個人負担が高額になり、活動にブレーキをかけなければならない。 ・社会体育で、十分伸ばしてやりたい。 2) 部活動に対する意識の変化に関する問題 ・ 生徒が、部活動に精一杯頑張ろう、勝とうという意欲、気持ちが少なくなりつつある。 ・ 外部指導者の中には、日々の学校教育活動に何ら責任を持たない言動、考えの人がいる。 ・ 厳しい場面から逃げ出そうとする傾向が最近強い。 ・ 保護者の考えの多様化は「よし」とみるべきか。 ・ 保護者の「どんどんやって欲しい」という声を、生徒指導や教育の一環を任されていると考えるのは、教師の思い込みなのか。実際活動に対する意見とは、くい違うことが多い。 ・ 部活が好きで、熱心な教員とそうでないものがあってやりにくい。学校として一つにまとまりにくい。 ・ 塾・習い事等と時間が重なり、部員全員そろって活動することができにくい状況になってきている。 ?. おわりに
問題や課題は、全国の各地の中体連で行われている調査や分析、文部省調査でも、ある程度出尽くしたと考えられる。我々は、問題の困難さにしりごみせず、時代の大きな転換期に、学校の「部活動」に何を残し、何を削減し、何を改善していくのかを早急に見定めなければならない。 中学生のスポーツにかける心や、スポーツすることの重要性、心やわらかな中学生期にスポーツがもたらす人生悠久の効果など、一番よく理解し、生徒たちに一番関わってきた我々中体連に携わる者が、「中学生の部活動がどうあるべきか」をはっきり提言していくことが重要である。 そのためには、今までの進め方に固執しすぎることなく、一つ一つの課題解決に取組み、焦点をしぼった研究を深め、文部省などから方向が示されるのを待つのではなく、新しい教育と未来に向かって「新たな部活動」を創造していくことこそが、中体連の組織基盤を確実なものにすることだと考える。 13回を数える本連盟の研究、分科会の研究成果をまとめ、「中学校の部活動のあり方」を皆さんとともに、早い時期に、打ち出すことを提起して滋賀県中学校体育連盟の提案とします。
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